自分の財産は生前でも死後でも自由に処分できる
生涯かけて築いてきた自分の財産は当然すべて自分のものですから、誰に渡そうと、どのように処分しようと本人の自由です。
そして自分の所有する財産は生前でも死後でも自由に処分することができます。
亡くなってしまってからは直接手をくだすことはできないので、遺言というかたちで処分することになります。
そのため、自分の死後、財産が分けられるにあたり、家族がもめないように遺言書を書いておくことが大切なのです。
ところが日本人で遺言書を書いている人はまだまだ少数です。
誰だって、自分が生涯かけて築いてきた財産を分けるにあたり、家族がもめるのは避けたいはずです。
財産が多い人も少ない人も、自分の財産をしっかりと処分するために遺言書を書いてください。
遺言がある相続
遺言書があれば、遺言書に書かれているとおりに相続が行われます。
そのため、遺言書の作成にあたっては、自分一人で行うのではなく、家族間の合意を得て作成することが、もめない相続のためには極めて重要になります。
自分の財産を処分することなので、遺言書には自分の思うように書くことができます。
例えば、相続人が3人いて、そのうちの一人にすべての財産を相続させることが可能です。
また、愛人にすべての財産を渡すことも可能です。
ただそのような分け方では財産をもらえなかった相続人から不満ができることは必至です。
そうならないように「遺留分」という権利が設けられています。
なお、「遺留分」は兄弟姉妹にはありませんので注意しましょう。
遺言がない相続
では、遺言がない場合の相続はどうなるのでしょうか?
遺言がない場合には法定相続となります。
民法には法定相続人、法定相続分が定められています。
遺言がない場合には、財産は法律に則って分けることになります。
例えば、法定相続人が妻と子2人であれば、法定相続分は妻が1/2、子それぞれが1/4です。
相続財産が自宅と現預金というよくあるケースの場合、このようにきれいに分けることができるのでしょうか?
不動産のような分割しにくい財産では困難です。
とは言え、遺言がないのであれば何とかして財産の分け方を決めなければなりません。
もしも所有する財産をすべて現金にすることができれば、きれいに分けることができます。
でもそれは現実的ではないですよね。
だから遺言を残さないまま相続を迎えるともめてしまうのです。
家庭裁判所のお世話にはなりたくないですよね。
日本の相続制度は2本立て
日本の相続は、遺言による相続と法定相続の2本立てです。
そして遺言による相続が優先します。
相続が起きたらまずは遺言書があるのか確認しましょう。
遺言の代表的なものは「公正証書遺言」と「自筆証書遺言」です。
公正証書遺言であれば、遺言書の原本が公証役場に保管されているので、紛失や偽造されることなく、亡くなったことがわかれば通知されます。
また、自筆証書遺言でも「自筆証書遺言書保管制度」を利用すれば、遺言書の原本は法務局(遺言書保管所)に保管されるので、紛失や偽造されることなく、通知を受けることができます。
2026.10.16.