Hさん(80代)の相続人は長男と次男の2人でした。
長男はこれまで10年間、Hさんと同居して、Hさんの介護を担当してきました。
一方、次男は遠方の都会で暮らし、Hさんの介護は長男にまかせっきりでした。
Hさんは80歳を過ぎ、自分の相続について考え始めました。
Hさんには「長い間ずっと自分の介護をしてくれた長男に多く残したい」という想いがありました。
Hさんの財産は預金3,000万円でした。
Hさんは、相談した友人から「遺言書が無い場合、遺産の分割は法定相続分となり、1/2ずつとなる」と聞き、これでは不公平感が発生してしまうと不安になりました。
そこでHさんは、友人から相続にくわしいFPを紹介してもらい、相談することにしました。
相談したFPからは、遺言書の作成をすすめられ、早速実行することにしました。
FPからは、遺言書には「公正証書遺言書」と「自筆証書遺言書」があること、それぞれの遺言書のメリットとデメリットを説明してもらいました。
検討した結果、Hさんは公正証書遺言書を選びました。
遺産分割の割合は、長男:70%、次男:30%とすることにしました。
Hさんは家族会議を開き、自分の遺産分割に関する想いを長男と次男に説明し、納得してもらいました。
HさんはFPの支援を受けながら、これらの内容および付言事項で「介護への感謝」を明記した公正証書遺言書を作成しました。
何年か過ぎてHさんが亡くなり、相続が発生しました。
Hさんは公正証書遺言書を作成していたため、これに沿って遺産分割が行われました。
遺言書の内容については、家族会議で長男と次男から了承を得ていたため、遺産分割協議をすることなく、相続の手続きが円滑に完了しました。
👉 ポイント
遺言書の付言事項は、心理的トラブル防止に非常に有効です。
金額以上に「親の意思」が争いを防いでくれます。
2026.3.23.