エンディングノートは終活には欠かせないものです。
そしてエンディングノートは人生の終末期に書くもの、と思っている人が多いです。
自分にもしものことが起きるのは、明日かもしれません。
エンディングノートは、もしものときに役に立ちます。
エンディングノートの役割、書くべき内容、書くときの注意点について見てみましょう。
そもそもエンディングノートとは?
エンディングノートとは、「自分が亡くなったとき、あるいは病気や認知症などで判断力が衰えてしまったときに備えて、必要な情報や希望を書いておくノート」です。
ノートといっても紙である必要はなく、パソコンやスマートフォンにアプリをダウンロードして作成することも可能です。
決められたフォーマットというものもありません。
エンディングノートに書くこと
エンディングノートに書くこととして、一般的には大きく3つあります。
「自分のこと」「財産のこと」「終末期や死後のこと」です。
それぞれについて、くわしく見てみましょう。
①自分のこと
自分のこととしてエンディングノートに書くことは、次のようなものが考えられます。
・基本情報
氏名、生年月日、住所、本籍地などを書きます。
・自分史
これまでどのような人生を送ってきたのか、これからの過ごし方を書きます。
自分の人生を振り返り、残りの人生を自分らしく生きるためのライフプランを作成してみましょう。
・友人や知人の連絡先
病気で入院したときや、もしものことがあったときに、誰に連絡してほしいのか、リストを作っておきます。
いざという時にあわてずに済みます。
・医療の情報
病歴、入院歴、投薬、かかりつけ医、かかりつけ薬局など医療に関することを書きます。
急病になっても、周りの人がエンディングノートから情報を得られるので、適切なケアを受けることができます。
②財産のこと
エンディングノートを書くにあたり、特に重要なことと考えられます。
自分が持っている財産を整理して書きます。
貯蓄・借入、保険、年金の受給状況、不動産などです。
今後の老後生活を考えるために、そして相続においても必要になります。
③終末期や死後のこと
終末期にしてもらいたいことや、自分が亡くなった後に、残される人たちに引き継ぐべきことを書きます。
・医療や介護の希望
告知や延命治療などの医療に関する希望や、介護に関する希望を書きます。
・お葬式
場所、形式、規模、知らせたい人など、お葬式に必要な情報や希望を書きます。
遺影として使う写真を決めているときは、エンディングノートに貼り付けておきましょう。
・お墓
散骨や永代供養墓への埋葬など、特別な希望がある場合には書いておきます。
・不用品の処分
特に写真や手紙、パソコン内のデータなど、残された人が処分に困るようなものは、エンディングノートに処分の方法を書いておきます。
・残された人たちへのメッセージ
お礼や伝えたいことなど、家族や親しい人たちへのメッセージを書いておきます。
エンディングノートを書くときの注意点
基本的には何を書いても良いのですが、次の点には注意しましょう。
①法的な効力はない
遺言書とは異なり、エンディングノートには法的効力はありません。
具体的な遺産分割などは、遺言書を作成してください。
②他人の悪口は書かない
特定の人の悪口や恨みごとを書くのはやめましょう。
③定期的に更新する
エンディングノートは一度書いたら終わりとしないで、定期的に内容を見直しましょう。
時間の経過とともに自分の想いや希望は変化していきます。
状況が変わったらノートの内容を更新しておきましょう。
④保管場所に注意する
エンディングノートに書かれている内容は個人情報です。
他人に悪用されないよう保管場所には注意しましょう。
かと言って厳重に管理し過ぎて、必要なときに内容が確認できなければ意味がありません。
身近な人がすぐに探し出せる場所に置いておく必要があります。
エンディングノートの保管場所は、家族や親しい人などに伝えておくと良いでしょう。
まとめ
以上、エンディングノートの役割、書くべき内容、書くときの注意点について見てきました。
エンディングノートの役割は重要です。
もしもの時はいつ訪れるのか誰にもわかりません。
定期的に見直せば良いのです。
早めにエンディングノートの作成をスタートさせましょう。
2023.7.6