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相続

【相続対策事例9】自宅しか財産がない

Gさん(70代男性)の相続人は長男と長女の2人でした。

長男はGさんと同居していました。

Gさんの財産は、自宅(土地建物)が3,000万円と預金が300万円ほどでした。

Gさんが自分の相続のことを考え始めると、長男は「このままこの家に住み続けたい」と主張し、長女は「自宅を売って平等に分けてほしい」と主張し、対立が発生してしまいました。

Gさんは2人の言い分を聞き、自宅は「分けられない財産(不動産)」なので、このままでは公平な遺産分割が難しいと頭を悩ませていました。

Gさんとしても、なるべくなら自宅を売りたくないという気持ちがありました。

Gさんは、以前参加した相続セミナーで名刺をもらっていたFPのことを思い出し、早速相談しました。

FPからは生命保険を活用した代償分割を提案され、Gさんはこの提案を実行することにしました。

まず、現在加入している生命保険の死亡保険金受取人をすべて長男に変更しました。

長男はGさんのすべての財産を一旦受け取り、その中から代償交付金として長女に相当額を渡し、自宅は長男が相続することにしました。

Gさんは、自分の財産の分割方法について長男と長女に説明し、了解を得ました。

Gさんは遺言書を作成して、これらの内容を記し、付言事項で分割理由を明記しました。

しばらくしてからGさんの相続が発生し、遺言書にしたがって遺産分割が行われました。

長男は自宅を相続し、長女は長男から代償交付金を受け、長男・長女間での大きな争いを生じることなく解決しました。

👉 ポイント

生命保険は「遺産分割対策の最強ツール」です。

現金を準備できるため、代償分割が可能になります。

2026.3.13.

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相続

【相続対策事例8】生命保険を活用して「節税+円満相続+納税資金確保」

Fさん(60代男性)の相続人は妻と長男・長女の3人でした。

Fさんは税制改正により基礎控除額が減額され、自分には相続税が課税されることを承知していました。

Fさんの相続財産の多くは自宅などの不動産で、現預金はあまり保有していませんでした。

このままでは相続人たちが相続税を支払えないのではないかと心配していました。

不動産を売却することは避け、どうやって相続税の納税資金を捻出すればよいのか悩んでいました。

ある日、過去に参加した相続セミナーのことを思い出し、そこで講師をしていた相続専門のFPに相談してみました。

そのFPの試算によれば、やはりこのままでは相続税の納税資金は不足しそうだとの回答がありました。

相続財産の多くが不動産なので、納税資金を確保するために「生命保険の活用」をアドバイスされました。

生命保険を活用すれば3つのメリットが得られるとのことでした。

①受け取った生命保険金のうち「500万円×法定相続人の数」までの金額が非課税になること(所定の契約要件あり)

②生命保険金の受取人や受取額はあらかじめ指定できるので、工夫することで相続人間のトラブルを防止できること(生命保険金は受取人固有の財産なので、原則として遺産分割協議の対象外)

③保険金請求書類が保険会社に到着後、1週間程度で保険金(現金)を確保できること(金融機関の預金口座は、遺産分割協議書などで、引き継ぐ人が明らかになるまでは凍結される)

FさんはFPからのアドバイスに従い、早速生命保険に加入しました。

数年後にFさんが亡くなり、生命保険金が支払われました。

法定相続人は妻と長男・長女の3人なので、受け取った生命保険金のうち1,500万円(500万円×3人)が非課税となり、相続税を節税することができました。

また、相続財産の多くが分割しにくい不動産でしたが、生命保険金の受取人と受取額をうまく調整し、相続人間のトラブルを防止することもできました。

そして、受け取った生命保険金で相続税の支払いをスムーズに実行することができました。

ポイント】

生命保険は「節税+円満相続+納税資金確保」を同時に実現できる手段です。

2026.2.18.

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相続

【相続対策事例7】小規模宅地等の特例で自宅の評価額を80%減額

Gさん(80代男性)は一人暮らしで、相続人は別居している長男のみでした。

Gさんの財産は、自宅土地・建物と預貯金でした。

自宅は駅から近いため立地条件が良く、土地の評額価が高いと考えられ、Gさんは高額な相続税がかかってくることを心配していました。

もしかしたら相続税を支払うために自宅を売却することになるかもしれないと不安に思い、相続専門のFPに相談しました。

FPからは、自宅の土地については、要件を満たすことができれば「小規模宅地等の特例(居住用宅地:330㎡まで80%減額)」を適用することができ、その結果、評価額を下げることができるとアドバイスされました。

小規模宅地等の特例が適用できるのか、GさんはFPと一緒に税理士に相談しました。

同居要件や申告要件を確認し、相続後も長男が居住を継続するという前提で対策を講じました。

その後Gさんの相続が発生し、相続税の申告・納税が行われました。

小規模宅地等の特例を適用し、自宅の土地の評価額を大幅に下げることができたため、自宅を売却せずに相続することができました。

2026.2.7.

👉 特例は「知っているかどうか」で結果が大きく変わってきます。

特例を適用するための要件について事前確認が不可欠です。

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相続

【相続対策事例6】時間と孫を使った生前贈与で相続税を大幅に減額

Fさん(70代男性)の相続人は2人の子どもです。

Fさんの相続財産は「預貯金・投資信託」で、合計で約9,000万円です。

税制改正により、最近は相続税が課税される人が多くなったことを聞き、Fさんは将来の自分の相続税のことが心配になっていました。

そこでFさんは、知人から紹介された相続専門のFPに相談してみることにしました。

FさんはFPに自分の現状を説明し、相続税について不安があることを伝えました。

FPからは次のような課題を指摘されました。

 ・相続税を計算する際の基礎控除額を大きく超える財産を保有していること

 ・このまま何も対策をしなければ、支払う相続税が高額になるおそれがあること

Fさんは、指摘された課題を解決するには、どうしたら良いかをFPと相談し、次のような対策を実施しました。

 ・毎年110万円の暦年贈与を子2人および孫2人に実施する

  ※暦年贈与では、相続権のない孫などに110万円贈与すれば、相続時の財産への加算がないので節税効果大

 ・贈与契約書を作成し、実態のある贈与を継続する

 ・贈与税の非課税枠を最大限活用する

相続対策を実施した結果、次のような効果を得ることができました。

 ・10年間に渡る贈与で合計4,400万円を移転させることができた

 ・相続財産が圧縮されたことにより、相続税額を対策前から大幅に減額することができた

早めに始めるほど効果が高いのが生前贈与。

 特に相続権のない孫や子の配偶者への贈与が効果的です。

 「思い立った時が一番早い」ということがわかる事例です。

2026.2.2.

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相続

【相続対策事例5】配偶者の税額軽減の特例を活用

Eさん(60代)には妻と2人の子どもがいます。

Eさんは自分の相続のことが気になり、まずは自分の財産について調べてみました。

その結果、「自宅不動産」と「預貯金」があり、自分の計算では合計で5,000万円くらいになるのではないかということがわかりました。

そして「相続税はかかるのか?」「かかるとすればどのくらいになるのか?」という不安を持ち、早速相続専門FPに相談してみました。

EさんはFPに自分の現状を説明し、相続税について不安があることを伝えました。

FPからは次のような問題点を指摘されました。

 ●自宅不動産の評価が高く、相続税が発生する可能性があること

 ●配分を考えずに相続すると、配偶者以外に税負担が集中する恐れがあること

Eさんは、指摘された課題を解決するためには、どのような対策が必要なのかをFPと話し合い、次のような対策を実施しました。

 ●「配偶者の税額軽減の特例(1億6,000万円または法定相続分まで非課税)」を前提に遺産分割を設計する

 ●自宅と預貯金の多くを配偶者が相続するかたちで調整する

 ●将来の二次相続を考慮して、子どもたちが引き継ぐ財産は最低限にする

このような相続対策を実施した結果、次のような効果を得ることができました。

 ●妻の納付する相続税額は0円(配偶者の税額軽減の特例を活用)

 ●夫の死亡後の配偶者の生活資金も十分確保

 ●二次相続まで見据えた遺産分割設計の実現

➡ 「相続税を減らす=財産を減らす」ではなく、遺産分割の工夫により相続税額が大きく変わる事例です。

2026.1.26.

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相続

【相続対策事例4】相続対策を「何もしていなかった」

Dさん(50代女性)の夫は証券会社に営業社員として勤務していました。

Dさんは夫の働き過ぎを心配していましたが、ある日心筋梗塞を発症し、突然死を迎えてしまいました。

予期しない相続の発生で、何をどうすれば良いのか、わかりませんでした。

夫にはどのような財産があるのか、誰がどう財産を引き継ぐのか、相続税はどのくらいかかるのか、わからないことばかりでした。

Dさんは知人に相談したところ、相続専門のFPを紹介してもらい、今後の対応について相談しました。

FPからは次のような対応をアドバイスされました。

●財産調査、相続関係図の作成

●遺産分割協議の実施

●税理士、司法書士などの専門家との連携

結構な手間がかかりましたが、FPのサポートを受けながら着実に対応し、大きなトラブルを回避することができました。

➡ 相続はいつ発生するのかわかりません。相続が起きても困らないように、早めの生前対策の重要性がわかる事例です。

2026.1.9.

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相続

【相続対策事例3】認知症になってしまったときの不安

Cさん(80代女性)は、友人が認知症になり、自分の意思で財産の管理や相続対策などを行うことができなくなってしまい、家族が大変な思いをしていることを知りました。

そして「もしかしたら、私も突然認知症になってしまうかもしれない?」という不安を抱えていました。

認知症になると、預金の引出し、不動産の売却、保険・証券の解約、生前贈与(相続対策)など、ほとんどのことが自分ではできなくなります。

自分ではまとまったお金が動かせないので、介護費や生活費に困ります。

また、家族も親のお金が動かせないので、代わりに支払いが発生することになります。

そこで、家族に迷惑をかけないようにするために、次のような生前対策を行いました。

・任意後見契約

・財産管理委任契約

・公正証書遺言の作成

結果、判断能力が低下しても財産管理が継続可能となり、相続時の手続きもスムーズに進めることができるようになったので、家族の精神的・実務的負担を軽減することができました。

相続対策は、自分にもしものときのことを考え、元気なうちに準備しておくべきこと、ということがわかる事例です。

2025/12/29

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相続

【相続対策事例2】うちは仲がいいから大丈夫

Bさん(80代女性)には、二人の息子さんがいました。

長男は実家で同居、次男は結婚して別居、財産の大半は自宅不動産です。

Bさんは「うちは兄弟仲がいいから、揉めることはないと思います」と思っていました。

しかし、ていねいに現状を整理していくと、次のような価値観の違いが見えてきました。

●長男は「親の面倒を見てきた」という思い

●次男は「公平に分けてもらいたい」という思い

そこでBさんは次のような対策を行いました。

・家族全員での話し合い

・財産内容を“見える化”

・公正証書遺言の作成

・生命保険を使った代償分割の準備

結果、誰が何を相続するかが明確になり、不満が「争い」になる前に解消することができ、親の想いを形として残すことができました。

➡ 相続は「お金の問題」であると同時に、「感情の問題」でもあることがよく分かる事例です。

2025.12.25.

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【相続対策事例1】「相続税が払えないかもしれない」と初めて気づいた

Aさん(70代男性)は、「自分は特別なお金持ちではないから、相続税は関係ない」と思っていました。
なお、Aさんの財産の内訳は、次のとおりでした。

・自宅の土地と建物

・長年経営してきた賃貸アパート

・預貯金が少し

相続税の簡易シミュレーションを行ったところ、想定以上の相続税額が算出されました。

問題は「納税資金」。Aさんの財産の多くは不動産で、現金はそれほど多くありませんでした。

「この税金、どうやって払えばいいのだろうか…」

そこで、相続専門FPに相談し、次の対策をサポートを受けながら数年かけて進めました。

・小規模宅地等の特例が使えるか

・生命保険を活用して非課税枠を確保

・生前贈与を計画的に実行

結果、相続税額を大幅に圧縮することができ、納税資金も事前に確保することができました。

これで家族も安心して相続を迎えられる状態になりました。

➡ 相続税がかかることをもっと早くに知っていれば、無駄に不安にならずに済んだ事例です。

2025.12.18.

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相続

相続対策としての生前贈与|制度の仕組みと失敗しないためのポイント

相続対策を考える人の間では今、「生前贈与」への関心が高まっています。

背景には、相続税の課税対象者が増えていること、そして「自分の想いをきちんと形にして家族に引き継ぎたい」という意識の変化があります。

また、2024年から相続税・贈与税の制度が見直され、「暦年課税」や「相続時精算課税」の活用の仕方が変化しました。

これにより、生前贈与をどう設計するかが、今後の相続対策の成否を左右するポイントになっています。

生前贈与についてやさしくまとめましたので、相続対策に有効活用してください。

●生前贈与の基本:制度の特徴や注意点

生前贈与とは、生きている間に、家族などに自分の財産を渡すことをいいます。

相続が発生する前に贈与を行うことで、相続財産を減らすことができ、結果的に相続税の負担を軽減できる効果があります。

生前贈与にはいくつかの制度があります。

それぞれの特徴や注意点についてまとめましたので把握しておきましょう。

   制度名   内 容 主なメリット   注意点
暦年課税制度年間110万円までの贈与が非課税手軽で自由度が高い名義預金に注意
相続時精算課税制度最大2,500万円まで非課税で贈与可(相続時に精算)大きな贈与が可能将来の相続税に影響
教育資金贈与30歳未満の子や孫へ教育資金一括贈与節税と教育支援を両立使途制限・報告が必要
住宅取得資金贈与18歳以上の子や孫へ住宅資金援助家族支援として有効建物・登記要件に注意
結婚・子育て資金贈与18歳以上50歳未満の子や孫へ結婚・子育て資金援助家族支援として有効使途制限・報告が必要

制度を選ぶ際は、「何のために贈与するのか(目的)」を明確にすることが大切です。

節税を意識するあまり、目的があいまいなまま進めると、後々トラブルや税務上の否認を受けることもあるので、注意しましょう。

●よくある失敗・誤解に注意

生前贈与は、一見シンプルな制度に見えても、実務では多くの落とし穴があります。

ここでは、FPとして相談を受けている中で特に多いトラブル例を紹介します。

・名義預金になっている

受贈者である子どもや孫の名義で口座を作ったが、実際は贈与者である親や祖父母が入出金を管理している。

この場合「実質的に贈与が成立していない」と判断され、税務上否認されることがあります。

・贈与契約書を作っていない

口頭で約束しただけでは「贈与した」と証明できません。

税務署に否認されないためにも、贈与契約書を作成して、証跡を残しておく必要があります。

・毎年同じ金額を定期的に贈与

毎年同じ金額を、同じ時期に渡していると、「定期贈与」とみなされる可能性があります。

定期贈与とは、あらかじめ総額が決まっているものを、税負担を逃れるために、わざと小口に分割して贈与していることです。

・税務申告をしていない

贈与税の非課税枠内であっても、あえて申告し、贈与したことの証拠を残すと有効です。

●効果的な生前贈与の進め方

相続対策として生前贈与を効果的に活用するためのポイントをまとめました。

ポイント1 目的を明確にする

教育資金、住宅資金、結婚・子育て資金など、「何のために贈与するのか」をはっきりさせましょう。

ポイント2 贈与契約書を作成する

内容としては、日付・金額・贈与の理由を記した簡単なもので構いません。

印鑑を押し、双方で保管しておくことが大切です。

ポイント3 銀行振込で贈与する

現金を手渡しするよりも、振込履歴をきちんと残せる方法がおすすめです。

ポイント4 家族間で情報を共有する

生前贈与を実行する前に、「なぜこの人に贈与するのか」を家族で話し合っておけば、将来の誤解や不公平感を防ぐことができます。

ポイント5 専門家と一緒に設計する

贈与は相続全体の中での位置づけがとても大切です。

税理士やFPと一緒に、相続時のシミュレーションを行いながら実行すると安心です。

●2024年以降の税制改正と注意点

2024年以降、生前贈与を取り巻く制度は次のように変わりました。

・暦年課税の持ち戻し期間が3年→7年に延長

相続開始前7年以内の贈与は、相続財産に加算されるようになりました。

なお経過措置があるため、持ち戻し期間は段階的に引き上げられ、実際に7年以内の贈与が加算されるのは2031年以降に亡くなった人からです。

・相続時精算課税でも年間110万円の非課税枠を新設

毎年110万円までは非課税で、贈与時も相続時も申告の必要がないため、少額贈与を組み合わせた柔軟な設計が可能になりました。

・両制度の使い分けがより重要に

短期的な贈与なら暦年課税、まとまった資産移転なら相続時精算課税というように計画的な選択が求められます。

特に相続時精算課税を選択すると暦年課税には戻せないので注意が必要です。

●まとめ

以上、相続対策として生前贈与を活用する際の、制度の仕組みと失敗しないためのポイントについて解説しました。

生前贈与は、単なる節税テクニックではなく、「家族への想い」をかたちにする手段です。

しっかりと制度の仕組みを理解し、証跡を残し、家族間で話し合うことで、「揉めない相続」「安心できる老後」を実現することができます。

相続はいつ起きるのかわかりません。

将来の不安を減らす第一歩として、生前贈与の計画を始めてみてはいかがでしょうか。

2025.11.10.