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相続

【相続対策事例6】時間と孫を使った生前贈与で相続税を大幅に減額

Fさん(70代男性)の相続人は2人の子どもです。

Fさんの相続財産は「預貯金・投資信託」で、合計で約9,000万円です。

税制改正により、最近は相続税が課税される人が多くなったことを聞き、Fさんは将来の自分の相続税のことが心配になっていました。

そこでFさんは、知人から紹介された相続専門のFPに相談してみることにしました。

FさんはFPに自分の現状を説明し、相続税について不安があることを伝えました。

FPからは次のような課題を指摘されました。

 ・相続税を計算する際の基礎控除額を大きく超える財産を保有していること

 ・このまま何も対策をしなければ、支払う相続税が高額になるおそれがあること

Fさんは、指摘された課題を解決するには、どうしたら良いかをFPと相談し、次のような対策を実施しました。

 ・毎年110万円の暦年贈与を子2人および孫2人に実施する

  ※暦年贈与では、相続権のない孫などに110万円贈与すれば、相続時の財産への加算がないので節税効果大

 ・贈与契約書を作成し、実態のある贈与を継続する

 ・贈与税の非課税枠を最大限活用する

相続対策を実施した結果、次のような効果を得ることができました。

 ・10年間に渡る贈与で合計4,400万円を移転させることができた

 ・相続財産が圧縮されたことにより、相続税額を対策前から大幅に減額することができた

➡早めに始めるほど効果が高いのが生前贈与。

 特に相続権のない孫や子の配偶者への贈与が効果的です。

 「思い立った時が一番早い」ということがわかる事例です。

2026.2.2.

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相続

【相続対策事例5】配偶者の税額軽減の特例を活用

Eさん(60代)には妻と2人の子どもがいます。

Eさんは自分の相続のことが気になり、まずは自分の財産について調べてみました。

その結果、「自宅不動産」と「預貯金」があり、自分の計算では合計で5,000万円くらいになるのではないかということがわかりました。

そして「相続税はかかるのか?」「かかるとすればどのくらいになるのか?」という不安を持ち、早速相続専門FPに相談してみました。

EさんはFPに自分の現状を説明し、相続税について不安があることを伝えました。

FPからは次のような問題点を指摘されました。

 ●自宅不動産の評価が高く、相続税が発生する可能性があること

 ●配分を考えずに相続すると、配偶者以外に税負担が集中する恐れがあること

Eさんは、指摘された課題を解決するためには、どのような対策が必要なのかをFPと話し合い、次のような対策を実施しました。

 ●「配偶者の税額軽減の特例(1億6,000万円または法定相続分まで非課税)」を前提に遺産分割を設計する

 ●自宅と預貯金の多くを配偶者が相続するかたちで調整する

 ●将来の二次相続を考慮して、子どもたちが引き継ぐ財産は最低限にする

このような相続対策を実施した結果、次のような効果を得ることができました。

 ●妻の納付する相続税額は0円(配偶者の税額軽減の特例を活用)

 ●夫の死亡後の配偶者の生活資金も十分確保

 ●二次相続まで見据えた遺産分割設計の実現

➡ 「相続税を減らす=財産を減らす」ではなく、遺産分割の工夫により相続税額が大きく変わる事例です。

2026.1.26.

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相続

【相続対策事例4】相続対策を「何もしていなかった」

Dさん(50代女性)の夫は証券会社に営業社員として勤務していました。

Dさんは夫の働き過ぎを心配していましたが、ある日心筋梗塞を発症し、突然死を迎えてしまいました。

予期しない相続の発生で、何をどうすれば良いのか、わかりませんでした。

夫にはどのような財産があるのか、誰がどう財産を引き継ぐのか、相続税はどのくらいかかるのか、わからないことばかりでした。

Dさんは知人に相談したところ、相続専門のFPを紹介してもらい、今後の対応について相談しました。

FPからは次のような対応をアドバイスされました。

●財産調査、相続関係図の作成

●遺産分割協議の実施

●税理士、司法書士などの専門家との連携

結構な手間がかかりましたが、FPのサポートを受けながら着実に対応し、大きなトラブルを回避することができました。

➡ 相続はいつ発生するのかわかりません。相続が起きても困らないように、早めの生前対策の重要性がわかる事例です。

2026.1.9.

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相続

【相続対策事例3】認知症になってしまったときの不安

Cさん(80代女性)は、友人が認知症になり、自分の意思で財産の管理や相続対策などを行うことができなくなってしまい、家族が大変な思いをしていることを知りました。

そして「もしかしたら、私も突然認知症になってしまうかもしれない?」という不安を抱えていました。

認知症になると、預金の引出し、不動産の売却、保険・証券の解約、生前贈与(相続対策)など、ほとんどのことが自分ではできなくなります。

自分ではまとまったお金が動かせないので、介護費や生活費に困ります。

また、家族も親のお金が動かせないので、代わりに支払いが発生することになります。

そこで、家族に迷惑をかけないようにするために、次のような生前対策を行いました。

・任意後見契約

・財産管理委任契約

・公正証書遺言の作成

結果、判断能力が低下しても財産管理が継続可能となり、相続時の手続きもスムーズに進めることができるようになったので、家族の精神的・実務的負担を軽減することができました。

➡相続対策は、自分にもしものときのことを考え、元気なうちに準備しておくべきこと、ということがわかる事例です。

2025/12/29

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相続

【相続対策事例2】うちは仲がいいから大丈夫

Bさん(80代女性)には、二人の息子さんがいました。

長男は実家で同居、次男は結婚して別居、財産の大半は自宅不動産です。

Bさんは「うちは兄弟仲がいいから、揉めることはないと思います」と思っていました。

しかし、ていねいに現状を整理していくと、次のような価値観の違いが見えてきました。

●長男は「親の面倒を見てきた」という思い

●次男は「公平に分けてもらいたい」という思い

そこでBさんは次のような対策を行いました。

・家族全員での話し合い

・財産内容を“見える化”

・公正証書遺言の作成

・生命保険を使った代償分割の準備

結果、誰が何を相続するかが明確になり、不満が「争い」になる前に解消することができ、親の想いを形として残すことができました。

➡ 相続は「お金の問題」であると同時に、「感情の問題」でもあることがよく分かる事例です。

2025.12.25.

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相続

【相続対策事例1】「相続税が払えないかもしれない」と初めて気づいた

Aさん(70代男性)は、「自分は特別なお金持ちではないから、相続税は関係ない」と思っていました。
なお、Aさんの財産の内訳は、次のとおりでした。

・自宅の土地と建物

・長年経営してきた賃貸アパート

・預貯金が少し

相続税の簡易シミュレーションを行ったところ、想定以上の相続税額が算出されました。

問題は「納税資金」。Aさんの財産の多くは不動産で、現金はそれほど多くありませんでした。

「この税金、どうやって払えばいいのだろうか…」

そこで、相続専門FPに相談し、次の対策をサポートを受けながら数年かけて進めました。

・小規模宅地等の特例が使えるか

・生命保険を活用して非課税枠を確保

・生前贈与を計画的に実行

結果、相続税額を大幅に圧縮することができ、納税資金も事前に確保することができました。

これで家族も安心して相続を迎えられる状態になりました。

➡ 相続税がかかることをもっと早くに知っていれば、無駄に不安にならずに済んだ事例です。

2025.12.18.

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相続

相続対策としての生前贈与|制度の仕組みと失敗しないためのポイント

相続対策を考える人の間では今、「生前贈与」への関心が高まっています。

背景には、相続税の課税対象者が増えていること、そして「自分の想いをきちんと形にして家族に引き継ぎたい」という意識の変化があります。

また、2024年から相続税・贈与税の制度が見直され、「暦年課税」や「相続時精算課税」の活用の仕方が変化しました。

これにより、生前贈与をどう設計するかが、今後の相続対策の成否を左右するポイントになっています。

生前贈与についてやさしくまとめましたので、相続対策に有効活用してください。

●生前贈与の基本:制度の特徴や注意点

生前贈与とは、生きている間に、家族などに自分の財産を渡すことをいいます。

相続が発生する前に贈与を行うことで、相続財産を減らすことができ、結果的に相続税の負担を軽減できる効果があります。

生前贈与にはいくつかの制度があります。

それぞれの特徴や注意点についてまとめましたので把握しておきましょう。

   制度名   内 容 主なメリット   注意点
暦年課税制度年間110万円までの贈与が非課税手軽で自由度が高い名義預金に注意
相続時精算課税制度最大2,500万円まで非課税で贈与可(相続時に精算)大きな贈与が可能将来の相続税に影響
教育資金贈与30歳未満の子や孫へ教育資金一括贈与節税と教育支援を両立使途制限・報告が必要
住宅取得資金贈与18歳以上の子や孫へ住宅資金援助家族支援として有効建物・登記要件に注意
結婚・子育て資金贈与18歳以上50歳未満の子や孫へ結婚・子育て資金援助家族支援として有効使途制限・報告が必要

制度を選ぶ際は、「何のために贈与するのか(目的)」を明確にすることが大切です。

節税を意識するあまり、目的があいまいなまま進めると、後々トラブルや税務上の否認を受けることもあるので、注意しましょう。

●よくある失敗・誤解に注意

生前贈与は、一見シンプルな制度に見えても、実務では多くの落とし穴があります。

ここでは、FPとして相談を受けている中で特に多いトラブル例を紹介します。

・名義預金になっている

受贈者である子どもや孫の名義で口座を作ったが、実際は贈与者である親や祖父母が入出金を管理している。

この場合「実質的に贈与が成立していない」と判断され、税務上否認されることがあります。

・贈与契約書を作っていない

口頭で約束しただけでは「贈与した」と証明できません。

税務署に否認されないためにも、贈与契約書を作成して、証跡を残しておく必要があります。

・毎年同じ金額を定期的に贈与

毎年同じ金額を、同じ時期に渡していると、「定期贈与」とみなされる可能性があります。

定期贈与とは、あらかじめ総額が決まっているものを、税負担を逃れるために、わざと小口に分割して贈与していることです。

・税務申告をしていない

贈与税の非課税枠内であっても、あえて申告し、贈与したことの証拠を残すと有効です。

●効果的な生前贈与の進め方

相続対策として生前贈与を効果的に活用するためのポイントをまとめました。

ポイント1 目的を明確にする

教育資金、住宅資金、結婚・子育て資金など、「何のために贈与するのか」をはっきりさせましょう。

ポイント2 贈与契約書を作成する

内容としては、日付・金額・贈与の理由を記した簡単なもので構いません。

印鑑を押し、双方で保管しておくことが大切です。

ポイント3 銀行振込で贈与する

現金を手渡しするよりも、振込履歴をきちんと残せる方法がおすすめです。

ポイント4 家族間で情報を共有する

生前贈与を実行する前に、「なぜこの人に贈与するのか」を家族で話し合っておけば、将来の誤解や不公平感を防ぐことができます。

ポイント5 専門家と一緒に設計する

贈与は相続全体の中での位置づけがとても大切です。

税理士やFPと一緒に、相続時のシミュレーションを行いながら実行すると安心です。

●2024年以降の税制改正と注意点

2024年以降、生前贈与を取り巻く制度は次のように変わりました。

・暦年課税の持ち戻し期間が3年→7年に延長

相続開始前7年以内の贈与は、相続財産に加算されるようになりました。

なお経過措置があるため、持ち戻し期間は段階的に引き上げられ、実際に7年以内の贈与が加算されるのは2031年以降に亡くなった人からです。

・相続時精算課税でも年間110万円の非課税枠を新設

毎年110万円までは非課税で、贈与時も相続時も申告の必要がないため、少額贈与を組み合わせた柔軟な設計が可能になりました。

・両制度の使い分けがより重要に

短期的な贈与なら暦年課税、まとまった資産移転なら相続時精算課税というように計画的な選択が求められます。

特に相続時精算課税を選択すると暦年課税には戻せないので注意が必要です。

●まとめ

以上、相続対策として生前贈与を活用する際の、制度の仕組みと失敗しないためのポイントについて解説しました。

生前贈与は、単なる節税テクニックではなく、「家族への想い」をかたちにする手段です。

しっかりと制度の仕組みを理解し、証跡を残し、家族間で話し合うことで、「揉めない相続」「安心できる老後」を実現することができます。

相続はいつ起きるのかわかりません。

将来の不安を減らす第一歩として、生前贈与の計画を始めてみてはいかがでしょうか。

2025.11.10.

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相続

代表的な2つの遺言書

遺言書にはさまざまな方式があります。

実際によく活用されているのは「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2つです。

これら2つの遺言書の特徴についてまとめてみました。

自筆証書遺言とは

自筆証書遺言は、財産目録以外すべて自筆で書かなくてはならず、作成にあたり厳格な方式が決まっています。

(財産目録については、パソコンで作成したものや、通帳や登記事項証明書のコピーに署名押印して添付することが可能になりました。)

財産配分など遺言の内容のほか、作成年月日、遺言者の氏名を書いて印鑑(朱肉を使うもの)を押します。

作成日が特定できないもの、印鑑を押していないもの、夫婦連名で作成したものなどは無効です。

遺言書の内容を一部変更している場合、訂正のしかたが決められた方式でないと、その訂正が無効になることがあります。

後々に争い事を起こさないためにも、内容を変更するときは、一部の変更ではなく、全文を書き直しする方がよいです。

なお、原則として自筆証書遺言は家庭裁判所で検認の手続きが必要になります。

しかし、2020年7月10日よりスタートした「自筆証書遺言書保管制度」を利用することにより、家庭裁判所で検認の手続きは不要になりました。

自筆証書遺言書保管制度

自筆証書遺言書保管制度では、法務局が自筆証書遺言書を保管してくれます。

そして保管の際には、民法で定める自筆証書遺言の方式について外形的な確認(全文、日付および氏名の自書、押印の有無など)を行ってくれます。

なお、遺言の内容についての相談には応じてもらえません。

この制度を利用することで、これまで自筆証書遺言書の問題点であった紛失や偽造、廃棄のおそれがなくなり、家庭裁判所の検認が不要となりました。

保管申請手数料が3,900円かかります。

公正証書遺言とは

公正証書遺言は、原則として公証役場で、法律にくわしい公証人が作成するため形式不備になることはなく、公証役場で保管されるため紛失や偽造、廃棄のおそれがありません。

そのため家庭裁判所の検認が不要となるので、すぐに相続の手続きをすることができます。

一方で、財産目録や登記事項証明書、戸籍謄本、印鑑証明書など、遺言書作成にあたり準備すべき書類がたくさんあります。

さらに遺言書作成当日には証人が2人以上必要です。

公証人に支払う作成手数料は相続財産の価額によって決められており、たとえば3,000万円~1億円以下であれば30,000円~40,000円ほどかかります。

その他にも必要書類の交付手数料や証人手数料などがかかります。

公正証書遺言は自筆証書遺言に比べて厳格であり安心できる反面、費用だけでなく時間がかかることにも注意が必要です。

自筆証書遺言と公正証書遺言の長所・短所

【自筆証書遺言】

〈長 所〉

〇すぐに作成することができる

〇あまり費用がかからない

〇自分ひとりで作成することができる

〈短 所〉

●財産目録を除き、全文を自分で書かなければならない

●形式の不備により無効になることがある

●誰にでも同じ解釈ができる文章でないと争いのもとになる

●紛失や偽造、廃棄のおそれがある

●「自筆証書遺言保管制度」を利用した場合を除き、家庭裁判所での検認が必要とな 
 る

【公正証書遺言】

〈長 所〉

〇法律にくわしい公証人が作成するので、形式が不備になることがない

〇原本が公証役場に保管されるので、紛失や偽造、廃棄のおそれがない

〇家庭裁判所での検認がいらないので、すぐに相続の手続きを開始することができる

〈短 所〉

●準備すべき書類がたくさんある

●公証人に支払う費用が発生する

●証人が2人以上必要となる

まとめ

遺言書を書くことで、実態に合った財産分けが可能になります。

遺言書を書くことは、将来の心配事を未然に防ぎ、書き終わると気持ちもスッキリとして、安心する効果があると考えられます。

「自筆証書遺言」、「公正証書遺言」それぞれに長所・短所があります。

どちらを選択するのかは、それぞれの長所・短所をふまえて決めましょう。

2024.6.7

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相続

このような人には遺言書が必要

遺言書は「自分の財産を、誰に、どれだけ引き継がせるのか」を書面に残したものです。

遺言書を書くことで、法律によってしばられたものではなく、実態に合った財産分けが可能になります。

遺言書を書くことは、将来の心配事を未然に防ぎ、書き終わると気持ちもスッキリとして、安心する効果があると考えられます。

では遺言書を書いた方がいいのはどのような人なのでしょうか?

「このような人には遺言書が必要」ということで、7つあげてみました。

①元気な人 ②財産が少ない人 ③家族仲が良い人 ④子どものいない人

⑤心配事がある人 ⑥海外に子どもがいる人 ⑦相続人がいない人

それぞれについて見てみましょう。

①元気な人

遺言書では、たとえば自分の介護でお世話になった息子の妻など、民法で定められている相続人以外の人にも自分の財産を贈ることができます。

ただし、遺言書は元気でなければ書けません。

歳をとるほど書きにくくなります。

そしてもし自分が認知症になってしまったら、もう書くことはできません。

②財産が少ない人

相続争いは遺産総額5,000万円以下で相続全体の約3/4を占めています。

意外かもしれませんが、実は財産の少ない人の方が相続争いは多いのです。

③家族仲が良い人

たとえ今は、兄弟姉妹の仲が良くても、それぞれが家族をもつと血縁関係はうすくなり、いずれ兄弟姉妹が気まずくなることも考えられます。

今はどんなに仲が良くても、源頼朝と源義経のように、将来は争うことになるかもしれません。

④子どものいない人

子どものいない人の場合、たとえば夫の相続人は妻と兄弟姉妹というケースが多いようです。

妻が夫の通帳から生活費をおろして使っていた場合、夫の相続が始まると、夫の葬儀費用でも兄弟姉妹の承諾がないとおろせなくなります。

しかし、遺言書があれば兄弟姉妹の承諾は不要です。

兄弟姉妹には遺留分(法律上、最低限相続できる相続分)がありません。

そのため自分の相続人が配偶者と兄弟姉妹のみの場合、遺言書で指定することにより、配偶者に全財産を相続させることができます。

⑤心配事がある人

将来が心配な家族がいる場合には、その人の生活を守るために、遺言書を書いておきましょう。

⑥海外に子どもがいる人

財産の分割にあたり遺産分割協議書を作るときに、相続人が海外に住んでいると、書類の取り寄せに手間や時間がかかります。

手続きをスムーズに進めるためにも遺言書を書いておきましょう。

⑦相続人がいない人

相続人がいない人の財産は国庫に帰属します。

遺言書があれば、お世話になった人たちに自分の財産を贈ることで感謝の気持ちを伝えることができます。

自分が納得のいく相続を行うためにも、このような人にはぜひ遺言書を書くことをおすすめします。

2024.6.6

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相続

遺言書について

前回の記事ではエンディングノートについて書きました。

エンディングノートとは、「自分が亡くなったとき、あるいは病気や認知症などで判断力が衰えてしまったときに備えて、必要な情報や希望を書いておくノート」でした。

エンディングノートに似ているものとして遺言書があります。

今回から数回に分けて遺言書について見ていきたいと思います。

遺言書とは

遺言書とは、亡くなった人が生前に「自分の財産を、誰に、どれだけ引き継がせるのか」を書面に残したものです。

遺言書はエンディングノートとは異なり、法的な効力があります。

そのため遺言書は相続対策に大変有効です。

相続対策には3つあります。

「遺産分割対策」、「納税資金対策」、「税負担軽減対策」です。

この中で最も大事なのは遺産分割対策ではないでしょうか?

遺言書を書くことで、実態に合った財産分けが可能になります。

遺言書は遺産分割対策、円満・争族対策に大いに役立ちます。

遺言書の目的

遺言書を書く目的としては、3つ考えられます。

①自分の想いに沿った遺産分割ができる

兄弟姉妹には遺留分(法律上、最低限相続できる相続分)がありません。

そのため自分の相続人が配偶者と兄弟姉妹のみの場合、遺言書で指定することにより、配偶者に全財産を相続させることができます。

②相続人以外の人に財産を残せる

民法で定められている相続人以外の人、例えば自分の介護でお世話になった息子の妻などに財産を贈ることができます。

③相続の手続きが早くでき、遺族の負担を大幅に軽減できる

遺言書があれば、原則として遺産分割協議が不要になるため、相続の手続きが早くできます。

まとめ

相続争いが起きると、最終的には法的な解決が行われます。

民法では財産を平等に分けることが基本とされています。

しかし、実態と法律とはかみ合わないことが多いです。

このギャップを調整するのが遺言書といえるでしょう。

遺言書を書くことで、実態に合った財産分けが可能になります。

遺言書を書くことは、将来の心配事を未然に防ぎ、書き終わると気持ちもスッキリとして、安心する効果があると考えられます。

2023.7.14