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生命保険

生命保険で資産形成! メリットとデメリットを徹底解説

日経平均株価が40,000円前後を推移し、金利が上がってきたにもかかわらず、思ったように資産形成ができない人が多く、自分にあった資産形成方法を探し求めています。

そのような中、もしもの時の保障と資産形成を同時に準備できるということで注目されている資産形成方法があります。

それは「生命保険」です。

生命保険をうまく活用して資産を築く方法について、種類やメリット・デメリットを交えながらわかりやすく解説しています。

また向いている人・向いていない人についても解説していますので、自分はこれをやるべきなのか、チェックしてみてください。

1. 生命保険と資産形成の関係

生命保険というと「もしもの時に備えるもの」というイメージが強いですが、中には貯蓄機能も併せ持つ商品があります。

保険料の払い込みをしながら、もしもの時の保障と将来のための資産形成を同時に進めることが可能です。

このような保障機能と貯蓄機能の両方を併せ持った生命保険は、まさにハイブリッド型生命保険といえるでしょう。

2. 資産形成に活用できる生命保険の種類

保障だけでなく資産形成の機能も持つ生命保険をご紹介します。

● 終身保険

死亡保障が一生涯続き、解約すれば返戻金が受け取れるため、老後資金準備や相続対策として活用することができます。

● 養老保険

一定の保障期間の後、満期時には満期保険金が支払われるため、満期を迎えると貯蓄と同じ効果があります。

● 学資保険

子どもの教育資金を計画的に積み立てることを目的とする保険で、もしもの時の保障を確保しながら、満期金を入学金などに活用することができます。

● 変額保険

保険料の一部を投資信託で運用し、運用実績によっては大きなリターンが期待できますが、逆に元本割れのリスクもあります。

保障額については最低保証があります。

● 外貨建て保険

保険料が外貨で運用される保険で、為替変動などを利用して資産形成を目指します。

円建て保険とは異なるリターンが期待できますが、為替リスクに注意が必要です。

3. 生命保険で資産形成するメリット

生命保険を活用して資産形成を行う場合のメリットを3つご紹介します。

(1)強制的に貯蓄ができる

生命保険の保険料は月払いや年払いとすることが多く、毎月または毎年、指定の口座から引き落としが行われます。

家計の資金繰りが厳しい時にはつらいものがありますが、指定口座から毎月または毎年、保険料の支払いが継続的に行われ積み立てられるため、強制的な貯蓄が行われます。

(2)保障と資産形成を両立できる

生命保険本来の、もしもの時の備えをしながら、資産も増やせます。

ひとつの保険商品で、保障と貯蓄を両立させることができるので、見直しを行う際の管理が楽になります。

(3)税制面での優遇がある

生命保険には、生命保険料控除(所得控除)や相続税における生命保険金の非課税額などの税制面での優遇をうけることができます。

4. 生命保険で資産形成するデメリット

生命保険を活用して資産形成を行う場合にはメリットだけでなく、デメリットもあるので確認しておきましょう。

(1)保険料が高額になりやすい

たとえば養老保険は、保障と貯蓄がセットになった商品なので、その分保険料が高くなっています。

ひとつの保険商品で保障機能と貯蓄機能を兼ね備えているため合理的ですが、月々の保険料の負担が家計を圧迫することも考えられます。

(2)中途解約で元本割れのリスク

貯蓄機能があるので、中途解約した場合でも解約返戻金を受け取ることができます。

ただし、契約してから短期間で解約すると、解約返戻金が支払った保険料総額よりも少なくなり、元本割れすることがあります。

(3)運用リスクに注意

変額保険や外貨建て保険は、運用実績によりリターンが期待できる反面、市場の動向によっては損失が出る可能性があります。

運用リスクには十分注意して、自分のリスク許容度を踏まえた選択が必要です。

5. 生命保険での資産形成に向いている人・向いていない人

保障機能と貯蓄機能の両方を併せ持つハイブリッド型生命保険は、すべての人におすすめできるかというと、そうではありません。

ハイブリッド型生命保険が、向いている人、向いていない人について解説します。

(1)向いている人

① 計画的に長期で資産を形成したい

保険料を毎月または毎年コツコツと継続的に積み立てていくため、長期的な視点で資産形成をしたい人に向いています。

契約後短期間で解約してしまうと、解約返戻金が払い込んだ保険料総額を下回り、元本割れを起こすことがあります。

変額保険や外貨建て保険では、長期的視点での資産形成を目指していれば、損失を上回るリターンによって資産を増やすことが可能です。

② 保障も一緒に確保したい

保障と貯蓄をまとめてひとつの保険商品で管理したいという人にも向いています。

保障と貯蓄についての見直しを同時に行えるので合理的です。

③ 他の投資商品に抵抗がある

資産形成のための金融商品を探しても納得できるものがない場合には、貯蓄機能を併せ持った生命保険を選択するという方法も考えられます。

「生命保険は保障のためのもの」という概念を見直すことで、新たな資産形成手段が発見できるかもしれません。

(2)向いていない人

① 短期で大きなリターンを狙いたい

生命保険を活用した資産形成は、保険料を継続的に積み立てていくという仕組みであるため、短期的な視点で大きなリターンを狙いたいという人には向いていません。

② 柔軟にお金を使いたい

生命保険は契約の途中において、一部解約をすることができますが、これを繰り返すと損失が発生します。

貯蓄した資産を柔軟に引き出して使いたいのであれば、他の金融商品を利用した方が良いです。

③ 投資信託やNISAの方が良い

投資信託やNISAでは、運用実績によっては大きなリターンが期待できますが、元本の保証はありません。

生命保険では大きなリターンは期待できませんが、保障についての最低保証があります。

リスク許容度から判断して、自分には投資信託やNISAの方が良い、と判断できる人は生命保険による資産形成は向いていないといえます。

6. 他の資産形成手段との比較

生命保険は「守りの資産形成」といわれることがあります。

一方で、NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)は、運用益を狙う「攻めの資産形成」といえるでしょう。

生命保険は保障と長期積立を両立させる保守的な選択肢です。

このことから、生命保険は資産形成を行うための金融商品の組み合わせにおいて、「バランスを取る存在」とも考えられます。

7. まとめ

以上、生命保険を活用した資産形成について解説しました。

生命保険には、保障機能と貯蓄機能の両方を併せ持つハイブリッド型生命保険があります。

ただし、すべての人に最適というわけではありません。

自分に向いているのか、いないのか、メリット・デメリットをしっかり見極めながら判断することが大切です。

2025.8.8